東日本大震災から10年によせて

未曾有の災害となった「東日本大震災」から、
もうすぐ10年が経とうとしております。

 ワタクシは10年前はまだこの会社に入社をしておらず、以前の会社から
テレビ越しにこの震災を見ておりました。ので、正直「テレビのむこうの世界」の
ような感覚での視聴でした。
 その2年後、この会社に転職し、また仕事で頻繁に東日本をお伺いする機会が
出来ました。実際に初めて車で、浪江や相馬や陸前高田等を走った時の「焦土感」、
またそこから再び立ち直ろうとする建物や道路、そしてそれらを再興している
人々から感じる「希望」「前向きさ」を今でも忘れる事が出来ません。

 あれから10年が経ち、「表向き」の復興は半ば程は成しえてるのでしょうか。
けど実際の処はどうでしょう? 浪江や相馬に人は戻っていますか?昔からの生業で
生計を立ててた方は元に戻ったのでしょうか?
 一方、地元の方に伺うと、所謂「震災ゴロ」に成り果て、働けるのに働かず
堕落した生活をおくっている方も少なからずいると耳にします。いくら原因が
「震災からの原発事故」だからといってもそれはやりすぎではないかと
傍目には思います。

 無論、困ってる人には早急な継続的支援が必要です。大事なのはその見極めなのに、
その見極めをろくにしていない、もしくは出来てないような感が少なからず
見受けられます。震災以降一貫して被害者に謝罪している人が今以上に責任を感じ
謝罪し続ける一方で、上役になればなるほど、謝罪が曖昧になるどころか、
誰も責任を取らない社会はどうにかならないものでしょうか? 
 この最近のコロナ禍における対応にも通じますが、日本の凋落が謳われてきた
ここ30年の間、一向に責任を負わない人や、無責任な人間があまりにも
増えすぎてはいないでしょうか。

 

話が変わりますが、先日オンライン商談会があった際、とある先方の社長に
こう言われました。

   「うちは国内産の魚しか取り扱わない。
     輸入物の魚は安全といえない物が多いから一切扱わない。 
         だから輸入物の対象商品は案内しなくていい」

 おっしゃる事はよくわかります。今は「地産地消」が流行っている手前、
そういう方針もごもっともだと思います。ワタクシも日本人ですから、
なるべくなら日本で獲れた魚を扱いたいと願います。
 しかしよく考えてみましょう。今日本の食糧自給率は何%かご存知でしょうか?
 現在、日本の食糧自給率は約38%です。また水産関連では食用魚介類は56%、
海藻類は65%です。そして、その自給率は年々低下しております。
 更に、魚は国内産を選択するとして、味付けする調味料は
どうされておられますか。
 「うちは国内産の調味料だけです」と謳う会社も少なからずいらっしゃいますが、
 例えば「砂糖」「食塩」「醤油」「ごま」を製造する原料原材料の多くは
輸入に頼っているのをご存知でしょうか?
   「全て国内産」で謳っている商品の多くは、本当に、本当に厳密にいうと
     「国内製造」と言うのが正しい呼称だとワタクシは思います。

 また、国内産に拘る事は大切な事ですが、世界には国内物よりももっと
美味しくて、且つお手頃な食品が数多く存在する事を、消費者の方々に是非
知って頂きたいと切に願います。
 NHK総合で放送されてる「せかほし(略)」を見ておりますと、
我々が知らない・欲しい商品がたくさんあるのと同じで、食品(魚)に関しても
同じことが言えるのではないでしょうか? 
 国内産だけでなく他に美味しい食材がいっぱいあるのにそれに気づかない事は、
食品業界に携わる端くれとしてすごく残念ですし、勿体ないし、
是非食べてみたいとワタクシは思います。
 その上で食材の安全確認は、しかるべき検査機関判断と実際の「眼」で持って
判断するものであるとワタクシは考えます。

 もし、その社長様に別の機会がありましたら、
こうお伺いしてみたいと思います。

    「御社では、岩手・宮城・福島・茨城沖で獲れた魚は
                お取り扱いされてらっしゃいますか」

 悲しい事に、今でも上記で獲れた食材を避けておられる方が少なからず
おられるのも事実です。
 弊社は、安心安全であることを確認出来る商品でしたら、
産地はどこであろうとウェルカムでお取り扱いさせて頂きます!

 同じ日本に住むならば、産地の毛嫌いは無くして色んな処から食材を
お取り扱いしてみませんか。
 その行動が、東北の方々に対する、はたまた、昨今の災害やコロナ渦で
苦労されていらっしゃる方々に対しての応援の第一歩になります。
 更にこの冷え込んでしまっている日本を活気づける足掛かりにもなります。
 また、世界は日本だけのものではありません。
 世界に生かされる日本でもあるのです。

 美味しいモノ探しに、もっと世界に視野を広げ、興味を持ち、
 実際に食してみられませんか。

 10年目の節目に少々放言が過ぎたようです。
 震災やコロナ、その他被害に遭われた方々には、
   一日でも早く元の生活に戻られます様、
     心よりお祈り申し上げます。

2021年03月08日